外観からは想像もできないハイパフォーマンス。まるで「羊の革をかぶった狼」とも呼ぶべきか。YチェアのデザイナーでもあるハンスJ・ウェグナーの遺作PP58(革張)、PP68(ペーパーコード)別名ラストダイニングチェア。Yチェアから約30年後、1978に完成した彼の集大成と言っても過言ではありません。どこが集大成なのか?この椅子の元になったのが1955年にできたPP502という木製のオフィスチェアになります。彼は木をつかって腰に良いオフィスチェアを作るために人間工学を志すとある教授に相談し背もたれの大きなこのPP502を完成させたのちにこの背もたれをヒントにダイニングチェアにも応用して行くのです。
モーエンセンの1942年:J39という椅子があります。ハンスJ・ウェグナーはこの椅子が座った時の姿勢がとても綺麗な究極のダイニングチェアと言っていますが、アームがあったらもっとくつろげるのにと、道具としての最強の椅子をとことん追求し椅子の制作に生涯をかけました。※ちなみにモーエンセンとは親友同士。
1952年:カウホーンチェアはアームが短すぎる、1961年:ブルホーンチェアはアームが大きく長すぎてテーブルにぶつかる。いくつもの傑作を作り続け、温故知新を繰り返し新しい知識を探り当てながらJ39から45年を経て究極のダイニングチェアが仕上がったのです。
さらに知りたい方は下記から。PP58.PP68の魅力を材料、座り心地、デザインの3つの視点で伝えていきます。
PP58・PP68のハンスJ・ウェグナーの隠れた傑作
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