僕は体重100kg近い巨漢。約20年間色々な椅子を座り比べています(現在も検証中ですが)。椅子って道具としての満足と見て触って美しく、物語があるといった感情を満たしてくれる二つの満足があって初めて欲しいって思える。僕は座った瞬間少しでも「ぐらっと」ゆがんだり、座面の硬さや冷たさが感じられたりすると「ん~ちょっと違うかな~」。大きな体をたっぷりとサポートしてくれるそんな安心感を求めているようです。デザインは作り手のこだわりや眺めていて美しいもの、感性は約20年という経験値が僕の好きなものの物差しを都度変えて行きました。この椅子も若いころ(30代~40代)は見向きもしなかった。
座ってびっくりしたのが軽くてコンパクトなのに100kgの僕が座ってもびくともしない。若干後ろに傾斜している座面も絶妙で体を強制しない。クッション性も程よく、冷たさも感じない。アームに触れた瞬間は上質な素材感が瞬時に伝わりいつまでも触れていたくなる。背もたれの角度や背中のあたり具合はどんな座り方でもサポートしてくれる。姿勢よくきちんと座っての食事を済ませたあとは、家族との団らん、少しテーブルから椅子を引く、お尻を前にずらし脚を組む、体も斜めになり背板にどっぷりとよりかかり片肘をアームに下ろす。「食後のコーヒーとデザートは小さな楽しみ」アームを撫でながら一日の労をねぎらう。きっとお酒を飲んでもくつろげるんだろうな~。でも主役は椅子ではなく住まう人。(ちなみに僕は下戸)
「あれっ!もうこんな時間だ、そろそろ風呂にでも入るか。そう言えば今日はソファに座らなかったな~」。
立ち上がり椅子をテーブルに戻す。全高が天板の高さと変わらないから椅子がテーブルにすっぽり隠れる。お気に入りの椅子が隠れてしまうのはどことなく寂しい気もするが、愛車を車庫にしまう気分に似ているかもしれない。
「じゃ~、また明日」
PP58・PP68の魅力:その②座り心地
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